Zeika Nominar 25mm F0.95 を修理した

ネットに情報が少ないので、掲載してみます。まあ、大した情報じゃ無いですが。w

個人売買にて入手したこのレンズ。届いてから先ずは光学コンディションをチェックしてみると、なんだか雪の結晶みたいなのがチラホラ。「コレはなんだ?」しかし無限遠は出てるし、動作には全く問題はなさげ。その雪の結晶みたいな物の正体が何だか分からないけど、とにかく光学的には良い状態では無いんだと直感で感じ取ったので、懇意にして貰っている神奈川のショップに連絡してみた。

ボク「かくかくしかじかな状態なんですがっ。」
A 氏「まぁ、とにかく送ってください・・・。」

なぜか A 氏のテンションが低い。そーゆーのには人一倍敏感なボクは、とてもいやーな感じで数日を過ごす。まるで審判の時を待っているかのよう。(;´Д`)ハァハァ

発送後数日して連絡が。

A 氏「あー、こりゃバルサム切れですわ。」
ボク「なっ、なんですか。それ?」
A 氏「簡単に言うとジャンク状態ですねぇ。」
ボク「Σ(゚Д゚;エーッ! 」
A 氏「ザンネンながらウチでは治せませんわ。」
ボク「・・・」

と、まぁこんな感じのやり取りを。(´・ω・`)
色々と親切に説明してくれたけど頭が真っ白。とにかく A 氏の手に負えないんだと悟るには時間はかからなかった。

ボク「ところで、山崎光学写真レンズ研究所さんとはお付き合いあるんですか?」
A 氏「えっ?あの山崎さんですか。ウチは無いんですが直接依頼なさったら、引き受けて貰えると思いますよ。」

何も知らないボクだったが、ネットとはありがたい物だ。実は事前に下調べをしておいたのだ。(ΦωΦ)フフフ…

レンズガラスの傷やカビ・クモリは大抵泣き寝入りすることとなる。レンズをメンテナンスしてくれる業者は多いけど、みんなレンズをバラして掃除・調整して組み立てるだけ。ある程度のカビや汚れは除去してくれるけど、ガラス面に付いた傷や今回のようなバルサム切れは手に負えない。張り合わされたレンズのガラスを剥がしたり再コーティングをする必要があるからだ。
※レンズは張り合わされた複数のガラス群で構成されていて、その貼り合わせる接着剤がバルサムというわけ。バルサムは天然素材で古いレンズに使われているが、新しい物は化学系の接着剤を使用しているらしい。

山崎光学写真レンズ研究所さん(以下山崎さん)は、知る人ぞ知るレンズのエキスパート。山崎さんならレンズのガラス部のそれが治せる。つまり、ガラスの貼り合わせからコーティングまでできちゃうスゴイ人なのだ。


で、早速山崎さんに連絡を取ってみたら、現物を送ってみてくれとのことだった。

数日後
「東京の山崎でございます。ご依頼の修理が完了しましたので・・・。」
「ヽ(・∀・ )ノ キャッ キャッ 」

この山崎さん。恐らくお爺さんのような年齢(ゴメンナサイ)のハズ。その声がまるで天使のよう。まぁ、本当はジャンク品なんて掴まされたんだから悦んでもいられないのだが、ここは良い経験をさせて貰ったと売り手に感謝。( ゚皿゚)キーッ!!


で、届いたのがこのレンズ。
Zeika Nominar 25mm F0.95















F 値が 1.0 を切っているのは Angenieux 、NOCTON 、Schneider 辺りしか知らない。キヤノンやニコンにもあったのかな?それくらい C マウントレンズ、いや世界でも類を見ない技術が結集された大口径レンズなのだ。しかも Made in Japan!買った時はジャンクだったけど。(´;ω;`)ブワッ


Kern Macro-Switar 1.1/26 と並べてみる。
Macro-Switar よりも銅鏡がちと長い















で、お約束の絞り開放での世界を堪能するのであった。(・∀・)ニヤニヤ
絞ると結構普通に写ったりする。















で、なんでこんな失態を晒すのかお分かりですよね。
みなさんもお気をつけくださいませ。( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \